カカサスカカーネタ03/20050307



カカシ、ここんとこオレの修行につきっきりで自分の鍛錬やってなくないか?
有難いけど組んで貰ったメニューもあるし今日は一人で・・・


いいのいいの、オレが好んでお前についてるんだし気にしないで


・・・・


それにオレ強いしお前にそんなこと心配してもらわなくたって平気よー


そんなこと云ったってアンタが苦戦してる姿結構見てるぞ。


・・・ヤな奴だねお前。もー、いーんだって、オレが好きでお前の修行見てるんだから。


すみませんけど任務の時にオレたち庇って実力半減でやられたりしたら迷惑なんで。


えー?


どうせ庇うんだろお前は、オレたちが要らないって云っても口でキツイこと云ったってどうせ庇うだろ。


は?まあ・・・庇うだろーねそりゃ・・・お前たち監督してる上司だし・・・


だからだ。庇うなって云ったってどうせ庇うなら100%の力で庇えるようにしろ、じゃないと迷惑だぞ。


ちょ・・・何かもの凄い云われ様ねそれ・・・


でも正論だ。


ま、そうだけど・・・いいんだよオレはいつ死んだってそんなの、


あぁ?


・・・いや、今のナシ・・・ごめん、ナシ、睨むなよ。


お前がくだらねぇこと云うからだろ。


別にくだらないことじゃないよ、まぁ口に出すべきことじゃないから謝るけど・・・


謝らなくていい。


だってお前怒ってるでしょ、怒ったでしょ今ので。


・・・なあカカシ、オレは最近よく考えるんだ、
いつ死んでもいい覚悟で戦うのと絶対死なない覚悟で戦うのはどっちがより強くいられるのか。
お前はその答えを知ってると思ってた。


・・・・・。


でも、そうか、お前もまだ知らないんだな。・・・悪かった。


何でサスケが謝るの?


オレは、無意識にお前に答えを求めてたのかもしれない。
誰かの為に絶対死なない覚悟で戦うほうがより強くいられるってお前は云うと思ってたんだ、多分、勝手に。


・・・オレそんな出来た人間じゃないよ、というよりその答えを人に云える程素晴らしい人間でもない。


ああそうだ。お前はお前でオレの中に居るアンタとも違う。だけどそれがお前だ。だから悪かった。


いや・・・でも・・・サスケもそんなこと考えるのか、意外だったな。


意外?


だってお前は迷うことなく前者を選ぶタイプだろう?選ぶ以前にそういう考えだと思ってたよオレは。


・・・まあな。前はそうだったな、確かに。


前?じゃあ変わったってこと?


変わったというより考えるようになった。答えはまだ出てないって云っただろ。


ああ・・・そうか、そうだったな。


・・・アンタが、


え?


庇っただろう波の国で・・・最近、よく思い出す。


は?


守りたいものがあるのは弱点にしかならないと思ってた、けど最近は・・・


何?


お前と近い場所に居る所為か、以前にはなかった考えもするようになった、
あの時お前が云った『絶対殺させやしない』って言葉の意味とか色々考え・・・


・・・サスケ、それって、


・・・え、あ!?違う!そうじゃなくて、


サスケ、それってオレが居るから絶対死なないで帰るって考えるようになったってこと!?
ちょっとサスケ!あ、何処行くのちょっと、話ふったのそっちなんだから最後まで責任持ちなさい!サスケ!


うるさい!!あーもう、アンタがくだらないこと云うから大体・・・!クソ!


何か感動だな〜オレ・・・


・・・でもそれもこれもオレの勝手な思い違いだってことがよくわかったけどな。


え?何で!


カカシ・・・自分で撒いた種もう忘れやがったのか!


・・・え!違う!あれは!そう・・・だけどいや違うぞ!語弊があるぞ!


何がどう違うんだよ。


いやだからあれはその・・・そういう、深いことまで考えて出た言葉じゃなくて・・・


ああいう言葉が軽はずみに出て来ること自体、普段からそういう考えしてる証拠だろ。


いや違うって!何ていうか・・・その、悪かったよ、謝る!


だから!元々そういう考えしてんのを謝られても・・・!
大体お前がどんな考えしてようが勝手だし謝られるようなことじゃない、っつーか・・・何、つーか・・・


じゃなくて!だから・・・確かに、サスケの為ならサスケより先に死ぬ覚悟はあるよ、
けどお前の為に絶対死なない覚悟だってあるぞ!


大声出すなバカ!外に聞えたらどうすん・・・!


ご、ごめ・・・でも、本当だぞ。


わかった、わかったからもういいって・・・


よかないよ、だってサスケ誤解したままじゃないか。


何が誤解・・・わかったって云ってるだろ。


まあそうだけど・・・あー!もう・・・はぁ・・・サスケ、ちょっとこっち来て、


・・・何だよ?


ま、いいからいいから、こっちこっち、


・・・?


抱き締めさーせーてー


・・・お前な・・・


あー・・・あったかい、子供体温だねサスケくん。


オイ、んなこと云いたいが為のこの体勢か?


いや、違う・・・だからその・・・悪かったよほんとに。謝るなとか云うなよ、ほんとに悪いと思ってるんだから。


・・・・・。


ただね、オレね、出来ればお前より先に死にたいなーとか・・・思ってるんだよね。


お前、


いやその、サスケが怒るのも無理ないんだけど、でもオレ、お前みたいに強くないから。
ま!理想としては同じ任務で同じ戦場でオレが死んだら間髪入れずにお前もやられるってのがいいかもしれないけどそんなのは無理な
話だし、
というかやっぱりサスケが死ぬのは嫌だしなぁ・・・


勝手に人を殺すな。


ま!理想よ、理想。


オレはお前が目の前で死んでも間髪入れずに殺られる気はサラサラねぇぞ。


そうだろーね。


でも安心しろよ、その時はお前のカタキだけは取ってやるから。


何なのこの自信・・・若いっていいねー


馬鹿にしてんのか。


違うよ感心してんの。


ったく・・・


お前の為ならいつ死んだっていいよ、ほんと。


だから!そういうことを軽々しく口にするなって云ってるだろ!


だってほんとのことだし。


・・・・。


ね、サスケ。


・・・でもオレはそんなの有難いとも何とも思わないからな。迷惑なだけだ、恩着せがましい。


知ってる。


感謝して涙のひとつでも見せると思ったら大間違いだぞ。


知ってるよ。


・・・オレは、多分、お前の為に死んだりしない。


うん。


けど、もし戦場で窮地に追い込まれた時、アンタの為に生きようとは・・・するかもな。


・・・・・サス、


だー!もういい、何も云わんでいい!離せいつまでくっついてんだ!


あいた!何も思い切り突き飛ばさなくても・・・


カカシ!そもそもアンタな!言動に一貫性がねぇんだよ!
オレらを守るとか云うんならそれを通しやがれ!実行しろ!
あいつらの前であんなこと云っといてオレの前だけそんなこと云うなんて卑怯だぞ!


ご、ごめん。


振り回されるこっちの身にもなれってんだ・・・ったく・・・


何?何か云った?


云ってねーよ。そういう訳で今日はオレ一人でいいから、アンタは自分の鍛錬な。


え!そいでそうなる訳!?


カカシ上忍、あなたはオレより十四上なんですよ。
その内体力落ちて動けなくなるのはあなたの勝手ですが部下の手を煩わせたくなかったら今の内から鍛錬しといて下さい。


な!


近い将来、オレを守る処の話じゃなかったりしてな。


何てこと云うんだお前は!ちょっと傷ついたぞ今!


だからそうならんように鍛錬しろ、じゃーな。


あ、オイ、サスケ〜!









本当は知ってる。

こんな論議何の意味もない。

だってオレが何を云おうとアイツはオレの為に死のうとするし生きようとする。
その判断はそうなってみないとわからない、選べない、
その時に何が一番大事でどう判断するかなんて論議した処で想像さえ出来ないんだ。


失いたくないものが在るのが強いのか、
そんなものないほうが強いのか、
そんなことはどうだっていい。

失いたくないものが存在する、
それを背負ってる、
失う痛みも背負う重みも知っている、


アイツも、オレも。



それだけのこと。